ハワイで経験した思い出
私がハワイを旅したのはもう17年も前で中学生の頃でした。夏休みを利用して2週間ハワイの島々を巡って、叔母の好みで時間が限られている弾丸ツアーでした。毎日朝早くから夜遅くまで有名な観光スポットを巡って美味しいレストランを巡って、楽しいけどちょっとヘトヘトでした。
そんな子どもの私の印象に残ったのは2つ。1つは、ハワイの火山。1つは夕日でした。
火山は恐らくキラウエア火山。そのマグマをすぐ近くまで行って見られることができました。かなり臆病な性格の私は学校で知る日本の火山の歴史や日本の火山後地などを見てただ恐ろしい怖いという印象しかなく、火山を見に行くのはかなり嫌でした。行く途中噴火の勢いのままマグマが通りすぎたことでできたトンネルをバスでくぐって通り、そのパワーに恐怖を感じ早く終わらないかなと思っていました。しかし、現地についてマグマが足元をゆっくり流れている場所まで行ったとき、なぜか感動しました。地球の中には真っ赤なマグマがあってそれを地球の外側で見られることの貴重さ、マグマが海で冷えて大陸を作り続けてきたこと、作り続けていくこと、火山の力で島々が少しずつ動いていて遠い未来に日本の北海道辺りまで来ること、北海道に来たら寒いハワイなのかなと想像したこと、人生の中であれほど心を動かされたという数少ない経験でした。
そしてもう1つはハワイの綺麗な夕日です。
海でも山でもなく、ショッピングモールで見た夕日でした。観光地巡りも終了し、ツアーはお土産の購入の時間。どこかのショッピングモールでのお買い物の時間でした。家族の買い物が長く一人でうろうろしている間にちょっとした迷子になってしまい、中学生なので自力でなんとかできますが、少々の焦燥感に心が満たされていきそうでした。
家族を探しながらモールを歩き回っている渡り廊下に立った時ちょうどキレイな真ん丸でオレンジ色に強く光る夕日が見えました。わたしは体をオレンジ色に染めてその場に立ち尽くしました。家族のところへ行かなきゃと思いつつ、その美しさとなんとも言えない感動の気持ちで心も体もほんわか暖かくなっていくような気がしました。夕日がすっかり沈むまでそこにいました。そして今度は穏やかな気持ちで家族を探して、すぐに見つけ合流することができました。
間違いなくあの景色はハワイでしか見られないものでした。火山と夕日が今もまだわたしをハワイに惹き付けています。自分のハワイを魅力を見つけられるのが、ハワイが多くの方を魅了する由縁かもしれません。